今回は、佐々木様邸を訪問させていただきました。 町田市根岸町の閑静な住宅街に、佐々木様のお住まいはあります。モダンな片流れの屋根と、ガレージから玄関に繋がる長いスロープがひときわ目を引く、白を基調とした上品なお住まいです。入り口付近の木がお家のアクセントになっていて、安らぎを与えてくれていました。
佐々木様には車イスで生活されているお子様がいらっしゃるため、細部にまでこだわりぬいた、バリアフリーのお住まいになっています。 「道路より高かった土地を削ったり、スロープの距離を長く緩やかにする為に、玄関の位置を決めたりするところから、相談にのってもらいました。スロープの上にひさしを作ったことで、多少の雨なら濡れずに車に乗り込めるところも気に入っています。」と、 ご主人様は笑顔でお話し下さいました。
玄関の引戸を開けると、車イスを動かしたり介助したりするのに充分な広さのホールがあり、すぐ右手側にホームエレベーターがありました。リビングが2階だということで、ご主人様に促され、エレベーターに乗り込みましたが、動いているのも感じないほど静かでした。
エレベーターのドアが開いた瞬間、広々と開放的な勾配天井のあるリビングルームが目に飛び込んできました。天井近くにまで窓を取り付けていて、いつでも光 が差し込みます。また、照明器具には全てカバーがあり、電球を直接見ない様に工夫されています。いつも下から上を見上げているお子様への愛情が、ここにも 溢れていました。
「子供が座ったままでも窓の外が見えるように、バルコニーの壁を透明のパネルにしたんですよ。」と、奥様。リビングには、奥様のアイデアがたくさん詰まっていました。2階にはリビングダイニングを中心に水廻りが全て揃っています。
「リビングに6帖分の畳を段差をつけずに敷いたのは、子供が寝転がっても畳なら痛くありませんし、段差が無ければ落下したり、ぶつけたりしなくて済 むからです。我が家には廊下がありません。生活動線や機能性を重視した結果、このような間取りが最適でした。それから、ほとんどのドアは引戸にしていま す。」
ご主人様が、「うちの洗面所はすごく広いんですよ。ちょっと見て下さい。」 と、リビングと隣り合う引戸を開けて下さいました。それは、まるでお部屋のような5.5帖もある広い洗面所でした。洗濯機の横には、お子様のお洋服の着替えの時などに使うベッドも置いてありました。介助をする為には、この広さが絶対必要だったそうです。
「玄関や洗面所、リビング等、特にこだわりたいところは、絵を描いて持参し、設計の方と何度も話し合いをした結果、イメージ通りに仕上がりました。家の中 で過ごす事の多い妻と子供には、なるべく気持ちの良い空間を作ってあげたいと思い、リビングは2階にと決めていました。」
家族を思いやるご主人様の気持ちに触れ、胸が温かくなるのを感じました。
「バリアフリーの住宅は、そこに住む人にあわせているからこそ、快適な生活が送れると思います。3社相談しましたが、三和住建は話しのキャッチボールが上 手に出来(段差を作りたくない、車イスと介助者両方に必要なスペースの確保等々)、デザインする上でも、根拠を持って設計してくれましたので、家作りをお 願いするきっかけとなりました。子供にとって生活しやすい家であることはもちろんですが、将来、老後を迎えても生活しやすい、納得のいく家に仕上がりまし た。」
佐々木様ご家族の喜ぶお顔を拝見し、お家作りのお手伝いが出来たことを、大変嬉しく 思いました。沢山の心温まるお話しをありがとうございました。