エアコンや冷蔵庫などの大型家電、床暖房や浴室換気乾燥機などなど、、私たちの暮らしは電気の恩恵を受けることによって快適に保たれています。
だからこそ、自分の住まいの電気設備について知っておくことは、安全に便利に暮らしていくうえで欠かせません。
ここでは、住まいの電気設備のお手入れ方法や、日々の生活で気を付けたいことをご紹介します。
コンセント
プラグとコンセントの間に埃などがたまると、火災の原因となります。
これを、「トラッキング現象」といいます。
「トラッキング現象」はなぜ起こる?!
長い間差しっぱなしになっているコンセントとプラグの間にたまった埃が大気中の水分を吸い、その水分を伝って(トラッキング)、プラグから漏電するようになり、これが発火へとつながります。
埃などがたまらないうちに、定期的に掃除機や乾いた布で清掃することを心がけましょう。特に、冷蔵庫や洗濯機など、埃がたまりやすく湿気が多い場所で使用しているコンセントは要注意です。
日常のご注意事項・点検
●1カ所のコンセントで使える電気は約15Aまで
家庭用コンセントは、1口あたり約15アンペア(消費電力1,500ワット相当)の電気が使用できます。それ以上使うと火災の原因になりますのでご注意ください。
●たこ足配線は止めましょう
たこ足部分やコードが過熱して大変危険です。また、電気製品を安全に使用するために、アース線の必要なものは必ず付けましょう。電源を差し込むコンセント側に、アース線を取りつけるための端子(差込口)があるので、そこに差し込んで取り付けます。
●湿気や水のある場所では使用しない
特に浴室では、電気器具は使わないでください。
・電気自動車やプラグイン・ハイブリッド自動車を新たにご購入になる場合は、専用の屋外コンセント設置工事が必要になります。施工店までご相談ください。
照明器具
掃除をしないでいると、電球やカバーについた埃や汚れなどによって明るさが低下してしまいます。特にキッチンなど汚れやすい場所では、こまめにお手入れしましょう。
日常のお手入れ
埃をためないよう、月に一度は掃除をしましょう。
掃除の際は必ず電源を切り、ランプやガラスが冷えてから行います。その際、シンナーやベンジンは使用しないでください。
また、ランプの口金部分は濡らさないように注意しましょう。
金属、プラスチックの部分・・・柔らかい布に中性洗剤を薄めた液をしみこませ、よく絞ってから拭きます。その際、洗剤が残らないようによく拭き取りましょう。
ガラスの部分・・・柔らかい布で拭きます。ひどい汚れの時は、よく絞った布で何度も拭いた後に乾拭きをしましょう。
木、竹、和紙の部分・・・柔らかい刷毛、またはブラシで埃を払い、布で軽く拭きます。
※化学ぞうきんを使うと油膜がついてしまい、かえって汚くなる場合があります。
日常のご注意事項
●器具に定められたワット数を超えるものは使用しない
照明の寿命が短くなったり、器具が過熱により損傷したり火災を引き起こしたりするなど危険です。
●温度の高くなるものを器具の真下に置かない
ストーブやレンジ等、温度の高くなるものを器具の真下に置かないでください。火災の原因となることがあります。
●お手入れの際にベンジンやシンナーを使用しない
シンナー、ベンジンなどの揮発性のもので拭いたり、殺虫剤をかけたりしないでください。
変色、破損の原因となります。
照明を交換したいときは
●新しい照明器具を取り付けるときは、重量に注意してください。通常、照明器具は5㎏までは引っ掛けシーリングだけで吊り下げることができますが、それ以上重いシャンデリアなどを取り付けるときは補強が必要になります。施工店へご相談ください。
●白熱電球からLEDランプに交換する場合には、形状、大きさ、口金、使用場所などの条件に適したものを選ぶ必要があります。
●ダウンライトを白熱電球からLEDランプに付け替える場合は、熱を持ったり器具が壊れたりする危険性があるので、必ず器具ごと交換してください。また、調光器についても、ちらつきが発生するなど不具合が出る場合があるので、LED調光器に取り換えましょう。
●「直管型」や「環型」のLEDランプを蛍光灯の器具にそのまま取り付けると、焦げや焼損などが発生する場合があり危険です。器具自体もLEDランプ専用のものに交換してください。
●LED照明は約10年で器具ごと交換することをお勧めします。
照明器具の交換をご検討の際は、当社までご相談ください。
分電盤
住宅用の分電盤は、「漏電遮断器」「安全ブレーカー」「アンペアブレーカー」などにより構成されています。
「漏電遮断器」・・・回路のどこかに漏電箇所があった場合に自動的に電気を止める
「安全ブレーカー」・・・回路ごとに電気の使用量が許容量を上回ると(通常は15A)自動的にその回路のスイッチを切る
「アンペアブレーカー」・・・電気の使用量が電力会社との契約電力量を越えたとき自動的に電気の供給を止める供給電力会社によっては近年装備されない場合もあります)
安全ブレーカーは電気機器の故障等によるショートや、使い過ぎにより許容電流を超えた電流が流れたときに、電気を自動的に遮断します。
漏電遮断器は、半年に一度程度くらい正常に作動するか確認しておきましょう。もしテストボタンを押しても作動しない場合は、施工店または電気工事店に調査を依頼してください。
漏電遮断器が作動した時は
- 安全ブレーカーをすべてOFFにしてから、漏電遮断器をONにします。
- 安全ブレーカーを、順番に一つずつONにします。
- 漏電箇所のある回路の安全ブレーカーをオンにすると、再び漏電遮断器が作動します。
- その回路だけ残して、残りの安全ブレーカーをONにし、早めに施工店または電気工事店に調査を依頼してください。
・アース線をガス管につなぐのは危険ですから、絶対に避けてください。また、水道管も、塩ビ管の場合はアース効果を期待できません。アースの接地工事、漏電遮断器の取り付け工事は電気工事士によってのみ行うことができます。必ず施工店または電気工事店へご相談ください。
・電気設備の使用方法を誤ると、大きな事故を起こす場合があります。各電気設備の取扱説明書を必ずよく読み、説明に従い正しい使い方をしてください。製品によっては、本サイトと説明の仕方が異なる場合がありますが、その時は製品の取扱説明書に従ってください。
電気設備に関し、いつもと違うと不安を感じたら、施工店、電力会社、または電気工事店にすぐにご連絡ください。