木造耐火建築物時代へ。
2015年に開かれた地球温暖化に関する国際的会議で合意されたパリ協定に参加した日本は2030
年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減する目標を掲げました。
目標達成のための施策のひとつとして、環境への負荷が少ない木造建築のさらなる可能性を見出す
ため耐震性・耐火性の研究が進められ、木造でも耐火建築物とすることが可能となり、2018年の法
改正により、その仕様が具体化されました。
およそ400年前に高さ44mの江戸城天守閣を建設した技術を持つ日本では2020年オリンピック
のスタジアムや品川新駅(高輪ゲートウェイ駅)をはじめ木を取り入れた建築物の建設が進められて
います。
さらに可能性の広がる木造耐火建築物をちょっと覗いてみませんか?
三和の木造耐火建築物の特徴
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01Strong Against Fire
火に強い
「金属は燃えにくく、木は燃えやすい」というイメージがあるかもしれません。しかし、図のグラフデータをご覧 ください。火災による「強度の割合」は、はじめの強さの60%になるまでに、鉄はわずか4分程度しかもたない のですが木材は15分以上もちます。鉄やアルミニウムは火災の熱によりぐにゃりと変形するのに対し、一定 以上の太さの木材は燃えても、表面が炭化した層を作り、酸素の供給が断たれることで、芯の部分は燃えに くくなります。
バーベキューで木の周りが燃えて芯が残った経験はありませんか?これが木材の表面炭化という現象です。 -
02Strong Against Earthquake
地震に強い
地震のカは建物の重さにほぼ正比例します。「建物の重さ」×「層せん断力係数」で地震力は計算されます。建物の重 さで、その建物にかかる地震の力は変化するのです。三和住建はこれまでも、地震災害に強い建築物を追求してき ました。木造建築物は建てたときだけではなく、将来にわたって耐震性能が確保されなくてはなりません。20年先、 30年先でも地震などの災害に強い価値ある建物を目指します。 地震に強い、木造建築物です。
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03Thermal Insulation
優れた断熱性能。
断熱性能や特有の温もり、香り、調湿作用、足腰等の体にやさしいのが木の建物。特に木は鉄やコンクリートと比 べ熱を伝えにくい素材であるため、建物全体に高い断熱性をもたらしてくれます。外気の影響を受けにくく、暑い 夏は外の熱気から室内を守り、寒い冬は室内の暖かい空気を外へ逃がしません。さらに、夏の日射の遮断や風通 しなどを工夫することで設備に頼らない”冬暖かく、夏涼しい建物”を実現することができます。
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04Earth-Friendly
人と地球に優しい。
輸入に頼る石油や鉄等の資源と比較して木は、生産・加工時の環境負荷が小さく、地球にもやさしいのが特長で す。建物1棟の二酸化炭素排出量は、RC造では木造の約3.5倍、S造では木造の約2.5倍と試算されています。 床面積の需要が同じであれば木造率を増加させることで二酸化炭素排出量を大幅に減らすことができます。
※RC造=鉄筋コンクリート S造=鉄骨
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05Protect The Environment
自然環境を守る。
「地産地消」という言葉を耳にしたことはありませんか?「 食材」だけのことと思いがちですが、建築物における 「木材」もこれにあたります。近隣地域の森は今、手入れ不足により荒れた状態が多く見られます。地域材を活 用し、林業を活性化することで、森の整備が進み、森林の保全・回復に貢献します。木を使用することで自然環 境を守ることになります。
※全国森林計画が閣議決定 2019年4月1日から15年間の計画期間が始まります。 -
06Building Cost
建築費が安い。次世代に負債を残さない。
RC造と比較して、躯体費用はもちろん、 建物重量が軽いので基礎工事費、地盤改良費のコストが抑えられます。
低価格・高品質を実現。耐久性に優れているため次世代に負債を残さないことができます。RC造と比ベて解体も容 易です。次世代には大きなメリットに。 -
07Tax Structure
減価償却期間を早め、補助金・優遇策を活用。
税制上の耐用年数について、RC造等よりも短く、減価償却期間を早めたい方には有利。
災害時において避難路となる道路沿いの建物や、都市部の木造密集地区の住宅の不燃化が進められています。
各地方自治体において、耐火性能に優れた建築物に対して補助や助成事業が行われています。 -
08Construction Time
建築期間が短い。
工期とコストが掛かるRC造にくらべ建物自体が軽く、軟弱な地盤の地域でも過大な基礎補強をしないで済む木造 建築物。また、RC造ではコンクリートが固まる時間がかかるところ、木造建築物は、その分工期が短くなるというメ リットがあります。
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09Fire Preventive District
建物密集の防火地域も建設OK。狭小・変形地も。
都市部の防火地域は建物が密集しており、十分な道路幅が取れないことが多いです。しかし、現場で建て起こす ことのできる木造であれば、大型クレーンなどの重機に頼らず建設することが可能です。リーズナブルに取得で きる変形地、狭小地にも柔軟に対応できます。主に防火地域は「幹線道路の両側30mのエリア」・「主要駅周辺 の商業エリア」などに多く指定されています。
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10Floor Plan
自由な間取りと自由なデザイン
RC造にくらべ木造建築物は間取りに制限が少ないので自由な間取りを実現できます。木造建築物はプランニング における柔軟性が特長です。柱と梁で支えられているのでさまざまな間取りやデザインにも柔軟に対応できます。 柱の位置を自由に設定できるので変形地や狭小地にも対応可能。またメンテナンス性に優れており、比較的スムー ズに増改築できることも特長のひとつです。